この度トリアセテート繊維《ソアロン™》は、カナダの森林保護NGO「Canopy」※注1の公開する2022年 Hot Button Ranking(The Hot Button Report)評価において23ボタンを獲得し、グリーンシャツステイタスに到達いたしました。 (詳しくはこちら )
当社は2020年度より「Canopy」とともに、原料サプライヤーである株式会社ダイセル※注2とも協働しながら、ソアロンの原料の元となるパルプの調達ソースである森林のサステナビリティ確保及び森林破壊リスクの低減に取り組んでまいりました。第三者監査機関「Preferred by Nature」による監査についても20年12月より自社工場において受ける(詳しくはこちら )一方、昨年9月には株式会社ダイセル・酢酸セルロース製造工場にもご協力を仰ぎ受けていただいたところです。
これまでも当社は原料木材パルプの安全性担保のためFSC®ー CoC認証を取得後、そのCoC(管理の連鎖。加工・流通過程のこと)を製織工程や染色工程といった、より下流のサプライチェーンまで拡幅するなど、原料ソースのサステナビリティ実現に努めてまいりました。
当社は、多くの再生セルロース繊維メーカーと異なり、木材パルプを直接調達していないため、原料由来森林リスクの透明性向上・安全性確認を目指し、昨年来、(パルプ)調達に関わるサプライヤーと協働しながら、Canopy指針に準じたセルフアセスメント・管理に継続的に取り組んでまいりました。今回のグリーンシャツステイタス到達は、これらの活動が評価された結果です。
今後も、原料調達に関わる一層の透明性確保や由来ソースのトレーサビリティ向上はもちろん、先住民を含むステークホルダーの人権、地域共同体権利への配慮、生態系保全、GHG削減など、Canopyコンセプトに即した森林デューデリジェンスを実践し、森林管理企業・パルプメーカーへの能動的な働きかけにも、原料サプライヤーとの取り組みを通じて注力してまいります。加えて、森林リスクを回避し得る代替原料の探求にも取り組み、更なるステイタス向上を目指してまいります。
当社は、原料調達~テキスタイル製品製造に至る広範なバリューチェーンでの環境負荷低減に取り組むことで、素材を通じて皆様へ安心の提供を行ってまいります。
※注1 Canopyは750以上の企業と協力して持続可能なサプライチェーンを構築し、古代森林・絶滅危惧森林を保護するために最先端の環境政策を実施している国際NGOです。
※注2 当社はソアロンの原料となる酢酸セルロースを株式会社ダイセルより調達しております。同社は森林木材に由来するパルプから酢酸セルロースを製造しています。
参考; ダイセルhp