MAKING 01 / 03
Spinning
シャワーのように吐き出される糸を、1本にまとめて巻き取っていきます
トリアセテート繊維ソアロンは、富山県富山市にある三菱ケミカル富山事業所の工場でつくられています。天然パルプと酢酸を反応させてつくったアセテートフレークを有機溶剤に溶かした水飴状の原液から紡糸が始まります。濾過した原液は、小さな穴がたくさん開いたノズルからシャワーのように吐出されます。数十本の糸のシャワーを、交絡といって空気の圧力で絡ませながら1本の糸にまとめ、パーンに巻き取っていきます。糸は、アセテートフレークを溶かした有機溶剤を乾燥させながらつくりますが、工程の途中で蒸発した有機溶剤は工場にめぐらされた管によって回収され、別の施設でリサイクルされ、原液として再利用されます。パーンに巻き取られた糸は、毛羽やほつれがないか厳しく検品され、不合格となった糸は溶かして再利用されます。パーンの芯となる紙管も再利用。すべての工程でエコや資源の有効活用が考えられています。糸は太さや透明度、しなやかさ、付加機能などによって10数種類つくられ、ダンボール箱に詰めて織り工場と編み工場に出荷されます。