MAKING
Craftsmanship

メイドインジャパンの
技術が生み出す。

ソアロンの製造工程はシンプル。
天然原料を化学のチカラでサポートし紡ぎ出す。
そうすることで、サステナブルな糸が生まれるのです。

MAKING PROCESS
ソアロン製造工程のイラスト
ソアロン製造工程のイラスト
MAKING 01 / 03
糸をパーンに巻き取っている様子

Spinning

シャワーのように吐き出される糸を、1本にまとめて巻き取っていきます
トリアセテート繊維ソアロンは、富山県富山市にある三菱ケミカル富山事業所の工場でつくられています。天然パルプと酢酸を反応させてつくったアセテートフレークを有機溶剤に溶かした水飴状の原液から紡糸が始まります。濾過した原液は、小さな穴がたくさん開いたノズルからシャワーのように吐出されます。数十本の糸のシャワーを、交絡といって空気の圧力で絡ませながら1本の糸にまとめ、パーンに巻き取っていきます。糸は、アセテートフレークを溶かした有機溶剤を乾燥させながらつくりますが、工程の途中で蒸発した有機溶剤は工場にめぐらされた管によって回収され、別の施設でリサイクルされ、原液として再利用されます。パーンに巻き取られた糸は、毛羽やほつれがないか厳しく検品され、不合格となった糸は溶かして再利用されます。パーンの芯となる紙管も再利用。すべての工程でエコや資源の有効活用が考えられています。糸は太さや透明度、しなやかさ、付加機能などによって10数種類つくられ、ダンボール箱に詰めて織り工場と編み工場に出荷されます。
ソアロンの原材料が貯蔵されているタンク ノズルから濾過したドープが吐出している様子 糸をパーンに巻き取っている様子 検品を終えたソアロンのパーンが並ぶ様子 箱詰めされ出荷されるソアロン
MAKING 02 / 03
撚糸工程の様子

Weaving

コンピュータで制御しつつも、職人の技術と経験が要に
三菱ケミカルから織り工場に届いたソアロンは、まずは「撚糸」にかけられ、撚られた糸は「整経」を行います。経糸の必要な本数や長さ、密度などを整える作業です。その後、織るための準備となるドローイングを行い、織機にセット。織機には、緯糸を水圧で通すウォータージェット織機、空気圧で通すエアジェット織機、レピアという部品で緯糸を受け渡して通すレピア織機など、さまざまなタイプがあります。生機(染加工する前の白生地)が織り上がったら、傷や汚れがないか機械と職工の目で厳しく検査し、品質基準をクリアした生地だけを出荷します。現在、織機もコンピュータで制御されていますが、そのプログラミングには職工たちが培った長年の技術や経験が生かされています。
撚糸機械のアップ 織機が並ぶ様子 職工による生機の検査
MAKING 03 / 03
職工による生機の検査

Dyeing

デリケートな生地ソアロンを染める高い技術
織り工場から届いた生機の染めは、糊や油剤を落とすところから始まり、染色の機械へ投入します。デリケートな生地ソアロンをシワなく染めるのが加工場の高い技術です。染める時間やスピードなど微妙なバランスを取りながら染めます。ソアロンは高温で染められるので繊維の奥まで色が浸透。とくに黒は、深みのある上質な黒に染まります。染めた生地は乾燥後、さらに、テンターという機械で生地に熱をかけることで、洗濯後の縮みを防ぎます。最後に検反し、高い品質の商品を出荷しています。
生地の糊や油剤を落とす工程 生地の糊や油剤を落とす工程

※製織や染色は代表的な工程を説明しています。実際の工程にはこのほかにも様々なパターンがあります。

MAKING MOVIE

Soalon’s History

1954
米国セラニーズ、英国コートルズがトリアセテート生産開始
1956
三菱レイヨンが米国セラニーズよりアセテート製造技術導入
1958
三菱アセテート設立。
ジアセテート「カロラン」生産開始
1967
トリアセテート「ソアロン」生産開始
1989
三菱レイヨンと三菱アセテートが合併
2000
セラニーズがトリアセテート生産撤退。
三菱レイヨンのみがトリアセテートを扱う
世界でオンリーワンの企業に
2006
文化服装学院
ソアロンデザインコンテストを初開催
2008
世界最高峰ファッション素材見本市、
パリのプルミエール・ヴィジョン(PV)に初出展
2017
三菱レイヨン、三菱樹脂、三菱化学が
合併し三菱ケミカルに
2017
トリアセテートの製造工場である
富山事業所フィラメント工場で、FSC®️森林認証のCoC認証を取得
2018
第49回繊研合繊賞のサスティナブル賞を
トリアセテート100%のソアロンティスが受賞
2019
人と環境と原料、製品の安全性を統括するため、
bluesign® SYSTEM PARTNER となる